「株主の情報が把握できないときに「株主リスト」を作成するために税務署において,確定申告書を閲覧する」っていいのかな?

 商業登記規則等の一部改正に関するQ & A [Ver.2](平成29年3月22日・日本司法書士会連合会商業登記・企業法務対策部)に次のような記述がある。

 株主の情報が把握できていないことがあった場合 「株主リスト」はどうすればよいですか

 「株主リスト」は、株主名簿の記載等により会社が把握している情報をもとに作成される。
<中略>
 したがって、現在の株主の氏名等をもとに、過去の株主総会までに行われた株式の譲渡や相続の状況を確認の上、株主総会時の株主の情報の把握に努める必要がある。なお、株主の情報の把握に当たっては、税務署において、確定申告書の閲覧をし、その別表2を確認することも有益と考えられる。

  株主リストを作成するにあたって株主が把握できないときは確定申告書の別表2を閲覧することも有益だとのこと?
 これって誰に向けて回答しているのでしょうか。確定申告書は会社が作成して提出しているのですよね。だったら税務署に行かなくても会社に資料があるのではないでしょうか。

 また、確定申告書の閲覧は、「申告書等を作成するに当たり、過去に提出した申告書等の内容を確認する必要があると認められる場合を対象」として運用されているものであり、株主リスト作成のために閲覧をすることができるのか、疑問です。

 そもそも、このQAは株主総会が適正に開催されていないという前提にしか読めません。手続きのことだけを考え、実体が見えていないのではないかと疑問になるQAだと思いました。

  なお、「申告書等閲覧サービスの実施について(事務運営指針)」の一部を掲載しておきます。

 申告書等閲覧サービスの実施について

第1 目的
 申告書等(法令の規定に基づき提出された申告書、申請書又は届出書等の行政文書で、税務署が保有しているものをいう。以下同じ。)の閲覧は、国税庁の任務である「内国税の適正かつ公平な賦課及び徴収の実現、酒類業の健全な発達」(財務省設置法(平成11年法律第95号)第19条)に資すると認められる場合に、その範囲で行政サービス(以下、当該行政サービスを「申告書等閲覧サービス」という。)として実施する。

 具体的には、納税者等(申告書等を提出した者をいう。なお、納税者が個人である場合は、死亡した個人の相続人を含み、法人(人格のない社団等を含む。)である場合は、法人の代表者(代表清算人及び破産管財人を含む。)をいう。以下同じ。)が申告書等を作成するに当たり、過去に提出した申告書等の内容を確認する必要があると認められる場合を対象とする。

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